ご自分が担当できる領域を広げませんか?

   あなたに簿記の知識があることは分かっています。でないとERPコンサルタントの仕事は務まりませんから。

  でも、生産管理の知識はありますか?  貿易を理解していますか?

  私がERPコンサルタント向けに “ERPコンサルタントに必要なスキルとマインド” という研修を行った時、簿記の知識は皆さんお持ちでしたが、生産管理の知識がある方は極めて少数でした。

   生産管理の要であるMRPは、学習が困難だと思います。MRPを理解するには、生産計画の全体を体系的に理解する必要があります。

   そこで、あなたには 『ERP管理者養成講座』 のERPの導入・活用に必要な生産管理の業務知識 の受講をお勧めする。生産統制の要であるCRP(能力所要量計画)も習得できる研修になっています。ちなみに、この研修教材は、ERPコンサルタント向けの集合研修で高い評価を得ています。

   話は変わりますが、今までに導入したサイト数は、どのくらいありますか?

   現実には、ERPコンサルタントの力量は、導入したサイト数などではなく、的確なフィットギャップ分析ができるかどうかが目安になる。

   私は、(個人としての)ERPコンサルタントを選定する際の重要な評価項目として “フィットギャップ分析ができる” ことを含めている。

   フィットギャップ分析ができるには、あなたが担当するERPの業務プロセスの流れが、パラメータ設定の違いによってどう変わるかをしっかり把握している必要があるからだ。

   それに加えて、客先の業務プロセスを短期間で分析できる能力が欠かせない。

   フィットギャップ分析ができて一人前のERPコンサルタントと言える。

   ここで、現役のERPコンサルタントの方に、2つだけお願いがあります。


1つ目のお願いです。 

   あなたがERPを導入する時の関心事は、ERPを本番稼動させるまでということは分かっています。なぜなら、ERPが本番稼動した後は、クライアント先が月百万円以上も払うわけがないからです。

   でも、あなたが本番稼動するまで頑張った ERPの導入が成功したかどうかは、あなたが去ってからのクライアント先の継続的な業務改革が左右することは、理解していると思います。

   もし、クライアント先のERP管理者のスキルが、ERPの管理ができるレベルに達していない場合、ERPが本番稼動するまでにクライアント先のERP管理者を育成してください。ERP管理者に、設定したパラメータの意味を徹底的に理解させて下さい。

   なんとしてもです。それが、導入したERPを活用できていない根本的な原因を、少しでも解消することになるからです。

2つ目のお願いです。

   お客様がERPの導入作業をあなたに丸投げしてきたら、決して引き受けないでください。丸投げされる方が、最も儲かることは分かっています。でも、そうするとあなたが本番稼動が終わっていなくなると、クライアント先がどういうことになるか、あなたには分かっているはずです。

   4割の企業が導入したERPを入れ替えているのは、あなたの責任でないことは分かっています。でも、あなたはこの問題の解決に直接貢献できる立場にあるのではないでしょうか?

   クライアント先の窓口の方に、なんとしても(優秀な)ERP管理者の確保を、お願いしてください。『ERP管理者 養成講座』の受講を、強く勧めてください。

   この2つが、私からあなたへの真剣なお願いです。