◎ ERPと業務改革との関係

ERPで基幹業務システムを再構築すると、抜本的な業務改革が実現できます。但し、ERP導入方法論の適用が前提です。大半のERPベンダーが用いているスクラッチ開発の方法論を適用すると業務改革は実現しません。尚、現行の業務フローを詳細に「見える化」すると、どうしてもERP導入作業の肝であるパラメータ設定作業の工程で、現行の業務プロセスに合わせようとしてしまいます。なので、現行の業務フローの見える化は、詳細には行わないことが肝要です。

◎ ERPの本番稼働までに終える必要がある業務改革

勘定科目の再設計、調達リードタイムの精度向上、帳簿在庫数と実在庫数との差異の解消などは、ERPの本番稼動までに終えておかないとERP本来の能力が発揮できなくなってしまいます。但し、ERPの導入方法論を用いたERPの導入は、現行の業務プロセスを前提にしていないので、導入前に業務改革をしても工数の無駄になってしまう業務プロセスがあることに留意する必要があります。