導入したERPを使いこなしているかどうか(つまり、投資コストを回収しているかどうか)は、本番稼動してから数年後には確実に訪れるバージョンアップの時期までにはわかるはずだ。
使いこなしていなければ、高額なバージョンアップ費用を経営陣が認めるはずがないからだ。
● “導入したERPに不満足” の原因
導入したERPに不満足な現状を生みだしている原因は何なのだろうか?
ERP製品自体に問題があるわけではない、が私の見解だ。
私の見解:
- ERPの導入・活用に失敗する根本的な2つの原因
- ERPビジネスの構造が不健全 ( ⇒ ERPベンダー側の問題)
- ERP管理者の力量不足 ( ⇒ ユーザー企業側の問題)
- ERPの導入・活用を失敗に導く7つの要因
- 的確な判断ができるERP導入リーダー/ERP管理者が確保できていない
- ERPの選定方法/選定結果が不適切
- 割り当てられたERPコンサルタントの力量不足
- 追加開発(アドオン)が大量に発生
- ユーザーへの教育不足
- ERP導入後の部門横断での業務改革が推進できていない
- 経営陣がERPの投資効果を実感できていない
- ERPの導入・活用を失敗に導く7つの要因の回避策
- ERP管理者を本番稼働までに養成することで
- 自社に最適なERPをチームで選定することで
- 優れたERPコンサルタントを確保することで
- 追加開発ソフトの発生を徹底的に抑えることで
- ユーザーが納得するまで教育を継続することで
- ERP導入後の部門横断での業務改革の推進で
- 経営陣の意思決定が的確かつ迅速になることで、確実に回避できる。
【解説】
- ERPの導入及び導入後の活用を推進するERP管理者には幅広いスキルが必要だが、これらのスキルを短期間で身に付けるのは容易なことではない。
- ERP製品は、ERPの導入で直接影響を受けるユーザー部門の代表者との協同作業で合理的に(そのERP製品を選んだ経緯を説明できるように)決める必要がある。
多数のERP製品の中から自社に最適なERP製品を選ぶ作業は、どのERP製品からも独立しているERPの専門家からのアドバイスが不可欠だ。 - 自社向けのERPコンサルタントを割り当てられた時は、そのコンサルタントの力量を評価して、力量不足であれば他のコンサルタントに替えてもらう必要がある。
そのためには、ERPコンサルタントの力量を評価できる専門家から支援してもらうことが不可欠だ。 - ユーザーからの要求は、あらかじめ決めた評価項目に基づいて判定することで、最小限に抑え込む必要がある。その際、ユーザーには追加開発の弊害(※)を丁寧に説明して納得してもらう必要がある。
※ バージョンアップで判明する。(時すでに遅しだが...) - ユーザーへの操作方法などの教育は、ユーザーが納得するまで繰り返し行う必要がある。
- 導入したERPが安定してきたら、部門横断での業務改革に取り組むことだ。
これをなおざりにしてしまうと、高額な投資コストを回収できないことになる。 - 経営陣には、ERP導入の効果が実感できる仕組みを作る必要がある。
そのためには、BI(ビジネス・インテリジェンス)の構築は不可欠だ。
お気づきのように、ERPの導入・活用を失敗に導く7つの要因の回避策は、ERPベンダーが提供できるソリューションではない。
ERPを導入するユーザー企業(ERP導入プロジェクトのリーダー)が、取り組む仕事だ。
つまり、ERPを導入した企業がこれらの回避策を講じなかったことが、“導入したERPに不満足” な現状にしてしまったのだ。
ERPを導入する企業は、7つの失敗要因の回避策を、なんとしても講じる必要がある。
弊社の独自性は、ERPベンダーでは提供できない回避策を提供できること だ。
弊社とERPベンダーとの違いは、ERPの導入に関わる関係者 vs. 工程毎の役割 をご覧いただきたい。
なぜ弊社は、ユーザー企業で対応が必要な回避策を提供できるのでしょうか?
ERPの導入・活用に関わる実績 をご覧になれば、納得していただけると思います。
もうお分かりのように、ユーザー企業でのERP管理者(情報システム部門の責任者)としての実体験が豊富だからだ。
直面している不安な気持ちを本気でなんとかしたいのでしたら、こちら からご相談ください。