ITには、達成したい目的に応じて、様々な技術や商品があります。
ただし、道具としてのITを考えた場合、投資コストに対して効果が大きいITと、投資の割には効果を実感しにくいITとがあります。
投資効果が大きくて即効性のあるITとしては、情報を共有化するためのグループウェアがあります。逆に、費用対効果を実感しにくいITの例として、CRM(Customer Relationship Management)があります。
グループウェアを導入すれば、全社的に情報を共有活用するIT環境が整います。
CRMは、顧客サービスの向上や的確な経営判断を行うための情報提供に役立ちます。システムの構築はそれほど難しいわけではありません。
ところが、営業社員が価値のある営業情報をきちんと入力する組織風土や、集めた情報を分析する力がなければ、せっかくCRMを導入しても、その投資効果を発揮できないのです。
ということは、IT投資の効果を疑問視している経営者は、少ない投資で大きな効果が期待できるITを導入して投資効果を実感する ことが、IT経営を進めるうえでの勘所といえます。
ところで、今までIT投資に何度も失敗してきたという苦い経験がある社長は、なにが原因だったのか、この「8つの勘所」を読みながら、じっくり考えてみてください。
ひょっとして 自社のIT活用能力 を考慮せずに導入したのではありませんか?