この質問への回答に関心がある方は、自己紹介を、まだ読まれていないと思う。

日本国内で購入できるERP製品は、自称ERP製品を含めると60種類を超えている。

弊社が扱ったことがあるERP製品についての質問は、適切な質問ではなのかもしれません。なぜなら、どのERP製品も基本となる仕組みは同じだからだ。 弊社は、どのERPを活用する場合でも不可欠な、汎用的なノウハウをご提供している。

日本語以外に英語も話せるようになりたい方が、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、中国語が流暢な方に、“韓国語は話せますか?” と質問するようなものだ。

質問された方は、“話せません” と答えるでしょうが、複数の言語をマスターした過程で言語を効率的に習得する秘訣を身につけている。コンピュータ言語の場合も同じことが言える。言語は言語に過ぎません。ERP製品の場合も同じです。ERP製品はERP製品に過ぎません。

いかに自社に適したERP製品を選択するか が、肝心な点ではないでしょうか?

語学の場合、例えば、“これから外国語を身に付けたいと思っていますが、どの言語が自分の市場価値を高めるために最も役に立つでしょうか?” ではないでしょうか。

初めてERPを導入することを検討している企業が弊社にコンタクトしてこられた場合、すでに導入するERP製品が決まっている場合、そのERPの選定理由をお聞きすることになります。

なぜなら、ERPの選択は経営に効果的に活用できるかどうかを左右する重要な要因の一つだからだ。ERPが決まっているということは、ERPベンダーも決まっている可能性が高いと思う。そこまで決まっていると、ひょっとしたらすでに導入に失敗しているのかもしれない。その段階で弊社がご支援を始めても、残念ですが “時すでに遅し” かもしれません。

ERPを活用中の企業が弊社にコンタクトしてこられ、入れ替えるERPがすでに決まっている場合、弊社はご支援をお断りすることになる可能性が高い。特に、活用中のERPが経理部門だけでしか使われていない場合、ERP管理者の力量に問題がある可能性が高いからだ。

ERP管理者が簿記を理解していないとか。ということは、ERP管理者のスキルを高めないことには、ERPだけを入れ替えても問題の解決にならない可能性が高い。同じ失敗を繰り返す可能性が高いのだ。

例外はある。それは、ERP管理者が、“現状をなんとかしたい” という強い想いをお持ちの場合だ。この場合、まずは、“ERPを本当に入れ替える必要があるのか” 検証することになる。

ちなみに、ほとんどのERPコンサルタントが実体験したことがあるERPは、1種類だ。他のERP製品を扱う機会がないからだ。

他のERP製品を体験すると、ERP製品毎の相違点が見えてくる。3種類以上体験すると、どのERP製品も基本となる仕組みは同じということを実感できるようになる。

  • ことITの活用については、会社の規模や業界が異なっても共通して適用できるノウハウがある。
  • ことERPの経営への効果的な活用については、業種やERP製品が異なっても共通して不可欠なノウハウがある。